私はもともと企業の採用担当として、たくさんの学生と面接をしてきました。
その際「自分の性格はどんな性格だと思いますか?」と聞く機会があって、実際に良い回答をしてくれる学生もたくさんいたのでご紹介します。
他ではあまり見ない面接官の視点から書いている記事なので、就活生は参考にしてください。
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就活面接で性格を聞かれる理由
私は採用側として面接をしてきたのですが、面接するときに「あなたの性格を教えてください。」と聞く理由は主に4つあります。
実際に私もこれら4つの理由で学生に質問していたので、これから面接を受ける就活生はガチで参考になるはずです。
自社の社風とマッチしているか確認するため
まず1番大事なのは、自社の社風と学生の性格がどれくらいマッチしているかを確認するためだと思ってください。
そもそも面接をする理由にも繋がっているのですが、社風にマッチしていない人が入社しても働く人も企業も幸せになることはありません。
例えば、営業をメインとしていて体育会系色が強い会社におとなしい性格の人が入ってきても活躍できず、企業としても売り上げが伸びずに人的コストだけかかってしまいます。
採用担当としては人的コストを抑えて、活躍してくれる人が欲しいと思っているのでこれでは採用しない方が良いのです。
ですから、学生の性格が社風とマッチしているかどうかを面接の時点で確認しておくことで、そのリスクを低くしたいと考えています。
入社後に活躍できるかどうか知りたいため
多くの面接官は、学生と面接する際に「ウチの会社に入ってくれたとして、どの部署に行けば活躍してくれるだろうか?」を面接中に考えています。
もちろんどの部署でも活躍できそうな金の卵だらけなのですが、適材適所という言葉がある通り人によって活躍できる場所が違うはずです。
そこで、性格を加味した上で活躍できそうな部署をすでに考えています。
掴みにくい性格の学生もいますが、ピンと来ない時点で不採用にしてしまうので回答するときは面接官に迷わせないようにすることも重要です。
きちんと自己分析しているか確認するため
就活生で自己分析をしている人は多いと思いますが、性格を聞く質問は学生がどれくらい深く自己分析をしているかがわかります。
自己分析は簡単なようで意外と難しくて、一通りやってみた就活生でも意外と自分がわかってないのはよくある話です。
なぜ自己分析を確認するかというと「好きな仕事だと思ったんだけど、やってみたら仕事がだんだん嫌になってきた。」という就活あるあるを防ぐためです。
新卒1人を採用するのに、だいたい50万円くらいかかると言われています(参考:2019年度マイナビ企業新卒内定状況調査)。
簡単に会社を辞められてしまうと、50万円が台無しになってしまうのです。
ですから、学生がきちんと自己分析をした上で応募しているのかどうか確認するために性格を聞いています。
行動実績と性格が合っているか見るため
個人的には、行動と性格がマッチしているかどうかを見る理由もあります。
もちろん学生には実績が無い人も多いし仕方ないことだと思うのですが、中には「200人以上いるフットサルサークルのサークル長やってました。」と嘘をつく学生もいます。
その実績と面接で聞いた性格を合わせて、性格が実績に合っているかどうか確認したいのです。
一言で言うと、嘘をついているかどうかを見ています。
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面接で性格を聞かれた時の答え方
それでは実際に面接で「あなたの性格を教えてください」と言われた時の答え方を例文で紹介します。
性格を答える時の文章の組み立て方を解説
組み立て方を簡単に言うと、
- 結論
- 説明
- 起こった結果
- 入社後の話で締め
の4つの順序で話を組み立てるのがおすすめです。就活で何かを話す時や文章を作る時は、基本的に結論から伝えるのが良いと思います。
その後性格が出た場面の説明と結果を説明し、入社後の話で締めるのが最高です。
例文①几帳面
私の性格は几帳面です。私は大学に入ってからの3年間ずっと事務職のアルバイトをしてきました。法律事務所の書類をまとめる仕事をしていて、細かいミスですら許されません。最初の頃はミスできない緊張感に困惑していましたが、今となっては几帳面な性格のおかげでアルバイトとしてリーダーを任されるようになりました。社員の方からは「もう君には重要な書類も任せられる」と言われていて、本当に嬉しかったです。貴社に入社後は、この几帳面な性格を活かして丁寧な仕事をしていきたいと思っています。
法律事務所でのアルバイトを例に、几帳面な性格をアピールしています。
先ほど紹介した組み立て方の通り、”結論→説明→結果→入社後の話で締める”で話がまとまっているため効果的にアピールできるでしょう。
例文②負けず嫌い
私の長所は負けず嫌いなことで、どんな勝負をしても勝つまで終われません。学生時代の部活動で、体が小さかった私は、1年生の時に全く活躍できませんでした。そこで私は体の大きさをカバーするために必死に筋肉を鍛え、体の大きい選手と戦えるようにしました。そして段々結果を出し、県大会の選抜にも選ばれるようになりました。この長所を活かして、競合他社が多い御社で活躍したいと考えています。
自らのウィークポイントを認め、それを努力でカバーし、さらに結果も出している例文なので面接官にはかなりのアピールになります。
もし私が学生と面接をしてこんな風に性格を答えられたら、すごく良い印象を受けるでしょう。
例文③真面目
私の性格は真面目なところです。今までの学生生活での成績を見れば分かる通り、私はずっと真面目に勉強をして良い成績を収めておきました。不良行動などは全くなくて、先生からの評価もかなり良いものだったと自負しています。公務員になった後は、きちんと国民の奉仕者として尽力したいと思っています。
一般就職ではなく、公務員を希望している学生の答え方の例でした。
真面目な性格をしっかりわかっていて、その性格をどこで活かせるかもわかっているので良い答え方だと思います。
例文④明るい
私は周りの他の人と比べて性格が明るく社交的です。大学2年の時に初めてアメリカに留学した時に、ほぼ英語を話せない状態だったにも関わらずジェスチャーなどを利用して友人を200人作りました。主にFacebookで繋がって、彼らが日本に来る時は観光案内などをするほど仲良なりました。御社に入社した後は、この性格を活かして営業で活躍したいと思っています。
自分の性格を的確にアピールした後、活躍する職業までも言っているので良い答え方だと思います。
性格を答える時のコツ・ポイント
ここからは、採用担当として面接で性格を答える時のコツについて解説します。
数字を出してわかりやすく伝える
採用担当としては、数字を出してアピールしてもらうのがありがたいです。
例を出すと、
悪:サークルでリーダーを務めていました。
良;200人いるフットサルサークルでリーダーを務めていました。
このように数字を出すことで一気に説得力が増すので、面接官に効果的にアピールすることができるのです。
伝え方が9割とも言われる通り、何も対策をせずに単純に答えると説得力もクソもないのであまりおすすめしません。
説明の部分はなるべく手短に
解説する前に、学生がやりがちな悪い例を見せます。
性格を答える時の悪い例
私の性格は協調性があることです。私は大学に入ってからずっと飲食店でアルバイトをしていたのですが、系列のお店全てでバイトを経験しました。焼肉屋・焼き鳥・バー・串揚げなど4種類ほどの飲食店で働いて、その都度新しい人と一緒に仕事をしていました。今はまた最初の焼肉屋に戻っています。その4種類のお店全てで仕事先の人と仲良くなり、今となってはどこでも働けます。御社に入った後もこの協調性を活かし、仕事を進めていきたいです。
状況説明が長すぎて、よくわからないことになっています。謎にずっと店の説明をしていてシュッとしてない文章になっているパターンです。
これを添削してわかりやすい文章にすると、
私の性格は協調性があることです。私は大学に入ってからずっと飲食店でバイトをしていて、系列の店にヘルプに行くたびに新しい人と仕事をしていました。新しいお店でスムーズに仕事を進めるためには、相手に興味を持つのが1番だと思ってたくさん質問するようにしていました。そうすることで相手も自分に興味を持ってくれて、コミュニケーションを取るようになり3日も経つ頃にはサクサク仕事ができるようになりました。御社に入った後もコミュニケーションを活かし、すぐに活躍できるようにしたいです。
お店の説明をなるべく省き、上手にアピールしています。
ただ説明する部分は答えても意味がないので、なるべく手短にするのが良いです。
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就活で性格を聞かれたら前向きな回答がおすすめ
採用担当の立場から、面接で「あなたの性格について答えてください。」と言われた時の答え方についてまとめました。
もし今から面接対策を取り、自分がどの性格をアピールするか決まっていないのであればなるべく前向きな性格を伝えるのがおすすめです。
的確にアピールするためにも、結果から伝え、数字を使い、説明部分を手短に済ませるようにしましょう。
この記事を読んでいるあなたの就活が、上手くいくことを願っています。