大学に入った瞬間にGPAという謎の成績評価になるので、多くの学生が「え?なにこの謎の英語…!?」と思った人も多いでしょう。
早くGPAに慣れるためにも、どんな成績評価の方法なのか・就職や留学にどんな風に影響するのか解説します。
ザックリ言うと、
- 高校までの5段階評価がGPAと呼ばれるだけ
- 平均は2.1〜2.5くらい
- GPAをあげるなら楽単が1番
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GPAとは大学の成績評価のこと
GPAとは、「Grade Point Average」のことで、成績の平均点のことです。
もともとは欧米の大学や高校で採用されており、進級・卒業・進学などの指標となっている大学生にとっては重要すぎる数字です。
国内でも2000年代から導入がすすみ、2017年には全大学の92%が制度を導入しています(平成29年度文部科学省委託調査による)。
GPAの平均は大体…
結論から言うと、GPAの平均は2.1〜2.5くらいが一般的です。大体の学生がGPA3以上の大学もあるので、自分の大学の平均がどれくらいなのかは先輩に聞くと良いでしょう。
大学の成績はテストの点数・レポート・出席点の3種で構成され、その合計で0~100点の点数が付けられ5段階で評価されるのが一般的です。
この3種の点数の比率は教授により異なります。例えば、点数の配分が「テスト70点+レポート20点+出席点10点」の教授もいれば「テスト30点+レポート70点+出席点0点」の教授もいます。
どの教授がどんな配分なのかは、先輩に聞いたり裏シラバスと呼ばれる生徒だけに出回る情報をゲットすることでわかるので絶対ゲットしてください。
GPAでは、この点数(Grade Point)を下記のように区画します。
点数 | 表記 | GPA表記 |
---|---|---|
90〜100点 | 秀、A+、S | 4 |
80〜89点 | 優、A | 3 |
70〜79点 | 良、B | 2 |
60〜69点 | 可、C | 1 |
0〜59点 | なし、D | 0(不合格) |
大学によって表記の方法が違いますが、大体はこんな感じです。
楽単(単位を取るのが簡単な授業)を履修すれば、よりGPAが高くなっていき給付型の奨学金などに応募することができるので頑張って欲しいです。
できればB以上が取れる授業を取るのが良いと思います。
頑張ればGPAマックスも可能?
履修した全科目で90点以上の点数を獲得すれば、GPAマックスの4.0が獲得できます。
このとき、59点以下の点数を獲った単位を修得できなければGPAの平均の対象外となるため、Cを取りそうな授業はあえて不合格になるのも手段の1つです。
よって、GPAマックスを獲得するためには極めて優秀な点数をとるか、優秀な点数が取りにくければ不合格点を取れば良いということになります。
実際GPAがマックスの人なんて聞いたことがないですし、成績優秀者でもGPA4はなかなかいません。
GPAを上げるには楽単を取れば良い!
GPAで高い点数を獲得するためには、優秀な成績を収めるか、さもなければ不合格にすることが必要です。
ですから、単位を取得する科目にはなるべく「楽に単位が取れる科目(楽単)」を履修することが効率的です。
おそらく大学に入ったばかりの人は「大学で勉強頑張ろう!」と思うかもしれませんが、やる気はそう長くは続かないので楽単を取っておきましょう。
考えてください。大して勉強しなくても単位が取れて、大卒の資格が取れるのですから楽に越したことはないのです。
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GPAの計算方法について
計算方法は簡単で、「GPAの点数×取得した単位数÷総単位数」です。要するに平均を出す計算ができれば誰でもできます。
具体例を出すと、
科目Aの単位数が2、GPA評価は3
科目Bの単位数が4、GPA評価は2
科目Cの単位数が2、GPA評価は2 とします。
このとき、
単位数 x GPA評価の和が (2 x 3)+ (4 x 2) + (2 x 2) = 18
総単位数 2 + 4 + 2 = 8
GPA(各単位の平均) 18 / 8 = <b2.25
となり、GPAは2.25になります。
単位数が多い授業はちゃんと単位を取りに行くとGPAがアップしやすいので、頑張る授業の見極めも大事です。
まずは単位をしっかり取ることが重要
高いGPAの評価を得るためには、各単位をしっかり勉強して高い成績を獲得することが基本です。
また、一度に多くの単位を取得しようとして学習が追いつかず、成績の低い単位があるとGPAはどんどん低くなってしまいます。
自分が頑張って勉強しようという単位を絞って、高い成績を上げることが効率よくGPAをあげるコツになります。
難しい単位の履修をした場合には、早期に大学へ履修中止を申請すればGPAの対象外にすることができます。
さらに90%以上の日本の大学が、来期以降の再履修を認めたり推奨したりしています。自分の学習状況を冷静に見極めることが重要です。
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ぶっちゃけGPAは何に使うのか
前出の政府調査によると、日本の大学ではGPAを奨学金や授業料免除者の選定に活用する場合が最も多く、数字で出すと76%です。
次が、学習や履修指導で67%となっています。また、留学や留学生の受け入れに活用されています。
留学は確実に重要になる
GPAは、留学する際にかなり重要になります。特に、アメリカの名門大学への留学を考えている場合にはGPAが3.5以上が必須と言われるので頑張ってください。
アメリカの大学入試はテストだけで決まるのではなく、過去の成績(GPA)・先生の推薦状・面接・論文・課外活動経験などを総合的に判断して合否が決まります。
入学後の奨学金への影響も大きく、GPAが3.2以下では奨学金の支給が停止します。因みに、アメリカの大学生の平均GPAは3.0と日本よりも高い傾向にあります。
なおアメリカの高校は絶対評価のため、日本の大学よりも高いGPAになるケースが多く注意が必要です。
さらにアメリカでの就職においては、偏差値の低い学校で高いGPAを取得した学生の方が、偏差値が高い学校で低いGPAを取得した学生よりも評価が高くなるそうです。このように、アメリカでは非常にGPAの重要性が高いことを覚えておいてください。
GPAが高いと奨学金が貰えるようになる
前出の文部科学省の調査結果にあるように、国内においてもGPAを奨学金選定や維持の基準として採用している大学が76%もあります。
奨学金を支給されるためには、高いGPAが必要と思ってください。
特に給付型の奨学金は成績が優秀な人を優先させる場合が多いため、GPA3以上が求められる場合もあります。
頑張って勉強しているのにお金に困っている人が、奨学金を給付されるのは当然のことですよね。
就職ではそんなに見られないが…
アメリカの企業とは異なり、国内でGPA を就職で重視している企業は少ないようです。GPAよりも偏差値の高い大学の学生の方が優遇される傾向があります。
また、GPAよりも人物やコミュニケーション能力を見極めて採用したいと考える人事も多いようです。ただし優秀な学生を獲得しやすい金融や外資系は別で、GPAを重視します。
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GPAに早く慣れよう
大学や就職のグローバル化が進み、日本においても以前よりGPAが重視されるようになっていきています。特に奨学金や留学を考えておられる場合には、GPAが重要です。
仮に偏差値が低い大学に進学されている場合でも、海外ではGPAが高ければ高く評価される場合があります。
GPAを上げるためにはコツがあり、大学によって算定基準が異なるため早く慣れて高いGPAを取得して、奨学金をもらっちゃいましょう。